
不登校新聞とは
朝日新聞などの大手新聞や、NHKなどのテレビ番組でも特集を組まれている「不登校新聞」が今注目されています。
不登校新聞とは、「不登校」「いじめ」「引きこもり」などについて言及している新聞です。
新聞に記載されている内容は、他の新聞では見かけない内容ばかりです。
◆不登校、いじめ、引きこもりに関するニュースの紹介
◆「親の会」という不登校の子供を持つ親の相談窓口の紹介
◆学校外での居場所(フリースクール等)の紹介
◆不登校、いじめ、引きこもりの経験のある当事者による手記
不登校、いじめ、引きこもりなどの子供や親が相談する場所がなく泥沼に陥ってしまうケースが多いのですが、
そういった人たちのために力になりたいと発刊。当事者たちの生の声が心打たれると注目されているのです。
「学校に行くか、死ぬか」の状況を変えたい
■全国不登校新聞社とは
「当事者の声に寄り添う」をモットーに、日本で唯一の不登校・ひきこもり専門紙として、98年に『不登校新聞』(現・Fonte)を創刊。
以来1100名を超える不登校・ひきこもり当事者経験者の声を掲載してきました。
不登校に関わる情報発信を通じて、広く子どもに関わる問題や、子どもの権利について、また、ひきこもりや社会のあり方について考えていきます。
■創刊理由
1997年8月31日、2学期から学校に行くのをためらったと思われる子どもが焼身自殺。
同時期に別の子が「学校が燃えれば学校に行かなくてすむと思った」という理由で学校を放火したという事件を受け、「学校に行くか死ぬかしかないという状況を変えたい」と願った市民らが1998年に「不登校新聞」を創刊した。
出典 不登校新聞 http://www.futoko.org/about/
不登校やいじめ、引きこもりなどは急激に増えているような印象がありましたが、1997年からすでに不登校で悩んでいる子供たちがいたのです。
そんな子供たちを少しでも助けたい、状況を改善したいという気持ちで作られたのが「不登校新聞」なのです。
当事者の手記、本音だからこそ胸を打つ
いじめを題材とした漫画やドラマなどが多いですが、必ず助けてくれる人が出て来てハッピーエンド・・・なんてストーリーが多いです。
しかし、実際はもがいてもがいてどうしようもない子供たちが多い。
そんな子供たちを救えるのは「当事者の声」しかないのかもしれません。
NHKで取り上げられた「つぐみ」さんの「愛しているけれど嫌いという葛藤」という手記が話題になっています。
一部抜粋したものがHPに記載されていました。
私は母との親子関係をこじらせて「摂食障害」になった。親とは距離をとろう、そう決めて一人暮らしを始めたが、食事がつくれない。ある日、食生活に危機感を覚えた私は、真夜中、24時間営業のスーパーに買い物に行った。商品を選ぶあいだ、手が震えた。私はいまも母を許していない。その母から生まれた自分も許せない。その私に食べ物を与えるのが許せないのだ。それでも、なんとか米や納豆、野菜をかごに入れ、会計を済ませ、袋詰めをするために台の上にカゴを置いた。ちょうどそのとき目の前に「母の日」の広告があった。ここで心は完全に折れきった。出典 不登校新聞 http://futoko.publishers.fm/article/4177/
母親との確執が距離を取っていても存在しているのがわかります。
そこで母の日の広告をみてどう感じたのか・・・生の声だからこそ心打たれるものがあります。
1ヶ月840円で読むことができます。デジタル新聞も配信しているので是非、手に取ってみませんか?
不登校の子供や親でなくとも、考えさせられることがあるのではないでしょうか。